2025年12月02日

こんにちは。院長の橋本です。
12月は古くから「師走」と呼ばれますが、
これはお坊さんが走り回るほど忙しくなることが
由来のひとつとされています。
年末に向けて公私の予定も重なり、
私たちも何かと慌ただしく感じる季節です。
忙しい合間を縫って、
「今年のうちにむし歯を治しておきたい」
と考えている方も多いのではないでしょうか。
実は、むし歯治療において
見た目を損なわず、
歯の負担も小さく済む方法があります。
◆白くて自然!
CR(コンポジットレジン)とは
むし歯は治したいけれど、
「治療のあとが目立ってしまうのはちょっと…」
と気にされる方は少なくありません。
このようなお悩みに応えるのが、
自然な見た目に仕上がる
「CR(コンポジットレジン)」
というつめものです。
CRは歯科治療用の白いプラスチック素材で、
保険診療でも広く用いられています。
最初はやわらかいペースト状ですが、
むし歯を削った部分につめて
特殊な光を当てると固まり、
歯にぴったりとなじんでいきます。

主に小さなむし歯や
前歯のむし歯の治療に使用され、
治療のあとがほとんど目立たないのが特徴です。
◆見た目だけじゃない!
歯の健康を守るCRの魅力
CRは「白くて自然な色合い」という点が
注目されがちですが、
実はそれ以上に大きなメリットがあります。
それは
「健康な歯をできるだけ削らずに残せる」
という点です。
例えば、金属のつめものの場合は、
外れないようにするために健康な部分も
ある程度削る必要があります。
一方で、CRは歯に直接接着するため、
むし歯の部分だけを削って
つめることが可能です。

一度削った歯は元には戻らないため、
削る量を抑えることで歯の強度を保ち、
寿命を延ばすことにもつながります。
そのほかに、歯の型取りが不要で
その日のうちに治療が完了できる手軽さも、
CRの嬉しいメリットです。
◆知っておきたいCRの注意点
短時間で治せて見た目もきれいなCRですが、
いくつか注意したい点もあります。
まず、金属やセラミックに比べると
強度が劣るため、大きなむし歯の治療や
強い力がかかる部位にはあまり適していません。
また、水分を吸収する性質があるため、
長く使っているうちに少しずつ変色や
段差が生じることがあります。
こうした特性と個々の歯の状態や
かみ合わせなどをもとに、
CRが適しているかを判断していきます。
◆最適な治療法をご案内します
CRは多くのメリットを持つ治療法ですが、
むし歯の大きさや部位によっては、
より強度のあるつめもの(金属・セラミック)が
適している場合もあります。

当院では、それぞれのつめものの
利点と欠点を丁寧にご説明し、
患者さんのご希望も伺いながら、
最適な治療法を一緒に考えていきます。
つめものについて気になることがあれば、
どうぞお気軽にご相談ください。
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たんぽぽ歯科クリニック2025年11月05日

こんにちは。院長の橋本です。
11月17日は肺がんへの理解と
予防意識を高めるために定められた
「肺がん撲滅デー」です。
肺がんの主な原因とされるタバコは、
全身のさまざまな病気のリスクを高めることが
知られています。
その影響は、お口の中の病気も
例外ではありません。
◆ヤニ汚れより怖い!
タバコが奪う” 歯の寿命”
タバコによるお口トラブルといえば、
「ヤニ汚れ」や「口臭」を
イメージされる方も多いでしょう。
しかし、タバコの害で本当に怖いのは、
歯の寿命そのものを縮めてしまうことです。
ある調査では、70代の喫煙者は
非喫煙者よりも平均で約8.5本も
歯が少ないという結果が報告されています。

その背景にあるのが、
歯を失う原因で最も多くの割合を占める
「歯周病」の存在です。
喫煙はこの歯周病の進行を早めるだけでなく、
歯周病治療の効果まで下げてしまいます。
この二重の悪影響によって、
タバコを吸う人ほど
歯を失うリスクが高まってしまうのです。
◆知らないうちに進む喫煙の”二重ダメージ”
タバコが歯周病の進行を早める主な原因は、
煙に含まれる3 つの有害物質
(ニコチン・一酸化炭素・タール)です。
・ニコチン:血流を悪化させ、歯ぐきを栄養不足にする
・一酸化炭素:体を酸素不足にして、歯ぐきの抵抗力を奪う
・タール(ヤニ):歯の表面にこびりつき、
歯周病菌がつきやすい環境をつくる

こうした影響が重なることで、
歯ぐきが本来持つ「細菌と戦う力」や
「傷を治す力」が徐々に奪われていきます。
その結果、タバコを吸う人は
吸わない人に比べて
歯周病のリスクが約5.4 倍に上昇するほか、
治療の効果も半分程度まで
落ちることがわかっています。
さらに問題なのは、血流の悪化によって
歯ぐきの腫れや出血といった
歯周病特有のサインが出にくくなる点です。
そのため、喫煙者は自覚がないまま
歯周病が重症化してしまい、
やがて歯がぐらついたり、
抜けてしまったりするおそれがあります。
◆”禁煙”が無理でも諦めない!
今からはじめる歯周病ケア
歯周病だけでなく、全身の健康のためにも
「禁煙」がベストの選択です。
とはいえ、
「わかっているけど、今すぐの禁煙は難しい」
という方も多いでしょう。
大切なのは、すぐに禁煙ができなくとも、
タバコのリスクを理解したうえで
今できる歯周病ケアを欠かさないことです。

ご家庭での丁寧なセルフケアと、
歯科医院での定期的なケアを継続しながら、
タバコの影響を少しずつ減らしていきましょう。
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たんぽぽ歯科クリニック2025年10月02日

こんにちは。院長の橋本です。
今年は秋の味覚であるサンマが大漁です。
サンマなどの青魚に多く含まれるDHAは
認知症予防にも役立つ可能性 があるとされ、
積極的に摂りたい栄養素のひとつです。
実は認知症には食事や生活習慣だけでなく、
お口の健康も深く関わっていることが
わかってきています。
◆歯が減ると記憶力が落ちる?
~歯の本数と認知症
年齢を重ねると歯の本数が減り、
これにより噛む力が弱まってしまいます。
噛む力が弱まると、食事や体調面だけでなく、
「認知症」の発症にも影響することが
多くの研究で示されています。
ある研究では、65歳以上で歯がほとんど残っておらず、
入れ歯も使っていない人は、
20本以上ある人に比べて認知症のリスクが
約1.9倍も高いという結果がでています。

「噛む」という行為は
単に食べものを細かくするだけでなく、
あごの筋肉を動かして
脳に刺激を届ける役割も担っています。
歯が減ってしっかり噛めなくなると、
脳への血流や刺激が減少し、
その働きが弱くなってしまうわけです。
◆歯周病は「アルツハイマー型認知症」の
引き金に
近年は歯の本数だけでなく、
歯周病も認知症に
影響を与えることがわかってきました。
別の研究では、歯周病の人はそうでない人と比べて、
アルツハイマー型認知症のリスクが
約1.7倍も高いと報告されています。
アルツハイマー型認知症は、
脳に「アミロイドβ」という
老廃物のようなものが溜まり、
記憶力や判断力が低下していく病気です。
実は、歯周病菌が体に入り込むと、
アミロイドβが作られやすくなり、
認知症のリスクを高めるおそれがあるのです。

◆歯が20本あれば割引される保険商品も!?
こうした研究結果は、
医療以外の分野でも活用されはじめています。
最近では、ある生命保険会社が
70歳以上で歯が20本以上残っていれば
保険料を割り引く、という
認知症保険の商品を発売した例もあります。
このように、お口の健康と
将来の健康リスクのつながりが
より一層社会でも認識されてきています。
◆「人生100年時代」の今、できること
「いつまでも自分らしく元気に過ごしたい」
というのは多くの人に共通した願いであり、
その実現には”お口の健康”が欠かせません。
歯や歯ぐきを守ることは認知症のみならず、
糖尿病や心臓疾患、脳卒中の予防にも
役立つといわれています。
日々のセルフケアに加え、
定期的に歯科を受診してお口の環境を整えることは、
健康寿命を延ばす第一歩です。

未来の自分、そして大切な家族のためにも、
今日からできることを一緒にはじめていきましょう。
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たんぽぽ歯科クリニック休診日:水曜・祝日
(年末年始等の長期休暇、臨時休診は、休診のお知らせ欄で告知いたします)