2025年07月02日
こんにちは。院長の橋本です。
7月はスイカが旬の時期です。
スイカの種はとても硬く
噛むと違和感がありますが、
そのまま食べてしまっても
健康上は問題ないとされています。
実は、お口の中でも
硬いけれども体に害はない膨らみが
できることがあります。
◆これは病気?硬い膨らみの正体
「舌で歯ぐきをなんとなく触ってみたら、
硬いコブのようなものができていた」
という経験はありませんか。
このような歯ぐきにできる骨の膨らみを、
「骨隆起(こつりゅうき)」といいます。
骨隆起は、
主に下あごの内側(舌側)の小臼歯のあたりや、
上あごの内側の中央部によく見られます。
この骨の膨らみは急にできるものではなく、
長い年月をかけて
ゆっくりと大きくなっていくため、
「気づいたらいつの間にかできていた」
ということも少なくありません。
ふと気づいた異変に
「これってお口の病気?」
と不安になるかもしれませんが、
骨隆起はあごの骨の形が変化したもので、
基本的に体に害はありません。
◆骨隆起ができる原因
「なぜ、こんなふうに骨が盛り上がるの?」
と気になる方も多いと思いますが、
実は骨隆起のはっきりとした原因は
まだわかっていません。
今のところ、
「遺伝的な要因」や「噛む力の刺激」などが
関係しているといわれています。
噛む力の要因として代表的なものが、
歯ぎしり・食いしばりです。
強い噛みしめが続くと、
その刺激にあごの骨が反応し、
少しずつ盛り上がると考えられています。
骨隆起そのものは病気ではないため
治療の必要はありませんが、
「入れ歯が当たって痛い」
「発音がしづらい」
など、日常生活に支障をきたす場合は、
外科的に取り除くこともあります。
◆違和感があれば歯科で状態の確認を
骨隆起そのものに問題はなくとも、
関連する症状には注意が必要です。
骨隆起が生じた部分は歯肉が薄いため、
硬い食べものによって傷つきやすく、
痛みを感じることがあります。
また、骨隆起の原因のひとつとされる
歯ぎしり・食いしばりは、
歯やあごの関節に強い負担がかかります。
放置すると深刻な影響を与えることもあるため、
専用のマウスピース(ナイトガード)などで
対策することが大切です。
そして、歯ぐきの膨らみは
骨隆起だけでなく、ほかの病変が
疑われることもあります。
お口の中の違和感や痛み、
見た目の変化がご心配な方は
お気兼ねなく当院へご相談ください。
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2025年06月03日
こんにちは。院長の橋本です。
6月5日は環境問題への取り組みを広げる日、
世界環境デーです。
日本では「環境の日」として定められており、
私たちもまずは身近な環境問題から
少しずつでも意識的な取り組みを
心がけたいですね。
身の回りの環境と同じく、
お口の環境においても
意識を向けてみてほしいことがあります。
それが、舌の位置です。
◆舌の正しい位置はどこ?
普段、私たちは自分の舌が
どこにあるのかをほとんど意識していません。
しかし、舌には
”本来あるべき位置”が存在します。
その位置とは上の前歯の裏側のやや上、
「スポット」と呼ばれるポイントです。
舌は何もしていないときに、
先端がこの位置にあるのが
自然な状態とされています。
ところが近年は、
舌の先端がこのスポットより低い位置にある
「低位舌(ていいぜつ)」の方が増えています。
低位舌は放置すると、
さまざまな不調やトラブルの
原因になることが知られています。
◆舌の位置が呼吸に与える影響
低位舌による不調のひとつに挙げられるのが、
呼吸への影響です。
人間の呼吸は「鼻呼吸」が正常ですが、
舌が下がっていると口が開きやすくなるため
「口呼吸」になりがちです。
「息をするなら鼻でも口でも
どちらでもいいのでは?」
と思われるかもしれませんが、
実は口呼吸にはさまざまな問題があります。
口呼吸によって口が乾くと、
だ液の自浄作用が弱まり、
むし歯や歯周病、口臭のリスクが高まります。
さらに、鼻には細菌やウイルス、
アレルゲンなどをブロックする
「フィルター機能」が備わっていますが、
口呼吸ではこの役割が十分に機能しなくなります。
そのため、風邪やインフルエンザなどの感染症や、
アレルギー症状のリスクが高まる可能性があります。
◆まだまだある!低位舌のリスク
低位舌は呼吸のほかにも、
次のようなリスクが指摘されています。
(1)歯並び・かみ合わせの乱れ
低位舌になると、舌が上あごを押し広げる力が
うまく働きません。
そのため、上あごが狭いまま成長してしまい、
歯が並ぶスペースが足りなくなったり、
「受け口」になったりすることがあります。
(2)姿勢や全身のバランスの影響
低位舌が原因で口呼吸になると、
空気が通る「気道」も狭くなってしまいます。
そのため、十分な呼吸を確保しようと
無意識に頭を前に傾けたり、
上向きにしたりする姿勢になりやすく、
これが猫背や肩こり、腰痛などの
一因になることがあります。
(3)睡眠の質の低下
低位舌の人は舌の筋力がもともと弱いため、
眠っている間に舌がのどの奥のほうへ
下がりやすくなります。
その結果、舌が気道をふさいでしまい、
「いびき」や「睡眠時無呼吸症候群」を
引き起こすことがあります。
◆あなたは大丈夫?
舌の位置のセルフチェック
次のような場面で
舌の先端が下の前歯に当たっていたり、
上下の前歯の間に挟まっていたりする場合は、
低位舌の可能性があります。
・何かに夢中になっているとき
・普通に口を閉じているとき
・「タ行」の言葉を発音するとき
・食べ物や飲み物を飲み込むとき
低位舌は放置すると、
さまざまな不調の原因になるため、
早めの改善が大切です。
お心当たりがある場合は、
早めの受診を心がけましょう。
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